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以前ネットでこのようなテキストを見つけました:

“I’m using my longest weapon, my side kick against the nearest target, your kneecap. This can be compared to your left jab in boxing, except it’s much more damaging.” – Bruce Lee

 
"私は私が持つ最も長い武器であるサイドキックを最も近いターゲットに使う。あなたの膝だ。このサイドキックはあなたのボクシングの左ジャブのようなものだ。ひとつちがうのは(私のサイドキックのほうが)はるかにダメージが大きいことだ。"
                               ブルース・リー より


 はじめに言っておくと、私はブルース・リーのファンです。しかし、あなたが誰かのファンであっても、その人もあなたと同じ人間であり、完璧ではありません。
 ブルース・リーは若くして亡くなりましたが、その短い生涯のなかで多くの言葉や文章を遺しました。しかし彼は彼の言葉がどのように使われるかは決められませんでした。彼の言葉は彼の意図とは違う使い方をされることがあります。そして彼はもう彼の言葉を訂正することはできないのです。


 詠春拳のインストラクターとしてわかったことの一つは、武術の理解は変化し深くなっていくということです。
 自分では理解したと思っていても、実際には、その時、わかっていないこともあります。少し分かっていたかもしれないが数年後のもっともっと深い理解と比べると、分かっていなかったようです。

 ではジークンドーのサイドキックとボクシングのジャブの長所と短所を比較をしてみましょう。
 
ブルース・リーはサイドキックをジャブのようだと言いましたが、私はたたかうときの始まりと、たたかっている最中に使うという意味だと考えました。フィニッシュには使いません。(詠春拳ではほぼフィニッシュとしてしか使わないです。)

サイドキックは敵の膝に対して適切な角度、間合い、タイミングで当たったときに(もしくはそのときだけ)よりダメージを与えます。
 一般的なキックの問題はパンチよりもおそいことです。もしジークンドーの使い手とジャブを使うボクサーのどちらの攻撃が先にあたり、より効果的かという賭けなら私はボクサーにお金を賭けます



まずジークンドーのサイドキックについて:
 キックをするためには体重を移動しなくてはなりません。
 キックが高すぎても低すぎても思うような効果は得られず、また、反撃を受けやすくなります。
距離についても同じ:近すぎると弱く、遠すぎてもあたりません。
タイミング:敵が動いていたらどうでしょう?膝はかなり小さいターゲットで、タイミングが合わせにくく、動いているときにはあたりにくいターゲットです。

 

ではジャブについて:
  ジャブは多くの準備を必要としません。体重移動もわずかです。
 ターゲットは敵の頭部なので膝より大きくて狙いやすい部分です。反撃されることもありますが、次の動きに続けやすいです。
 距離についてもジャブの目的から考えると重要な要素ではありません。ジャブの目的は敵との距離を計り敵を次のパンチに追い込むことです。
 タイミングについてはさらに簡単です。キックよりパンチの方が方向を変えやすいためです。しかしターゲットとしては膝より頭の方がよく動くので大きな力を与えにくい時もあると考えられます。



サイドキックとジャブの違いのまとめ:
 ダメージの点ではキックがより効果的なのは疑う余地はありません。
 リスクの点ではジャブよりキックの方が危険性がはるかに大きいです。ターゲットが小さく、体重移動に時間がかかり、タイミングも困難です。


 平均的な人にとってはジャブの方がよりよく、より安全なテクニックです。
 ブルース・リーのサイドキックは特別なものであったことも考えられますが、彼のようなスピードを得られる可能性は極めて小さいことでしょう。
 私がもしこれらの2つのテクニックのどちらかを実践するとしたらジャブを選びます。(詠春拳ではジャブを使うことはありませんが)
 それでもブルース・リーはサイドキックへのこだわりは捨てなかったかもしれません。