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年齢を重ねても、より激しく戦わなければならないのでしょうか?
FWCは、効率を最優先に学ぶ。フルコンタクト空手は、人体的な強さ
年齢を重ねても、より激しく戦わなければならないのでしょうか?
先日、ある方からお問い合わせのお電話をいただきました。
その方は、長年フルコンタクト空手を続けてきた経験者でした。
「もっと楽をしたい」ということではありません。
「年齢を重ねても、本当に効果的な方法を学びたい」
そんな思いから、Functional Wing Chunに興味を持ってくださったそうです。
長年の鍛錬によって得たものは大きい一方で、身体には少しずつダメージも蓄積している。だからこそ、これからも無理なく続けられる方法を探している――そのようなお話でした。
その言葉が、とても印象に残りました。
フルコンタクトの稽古では、精神力、体力、打たれ強さ、そしてプレッシャーの中で動く力が養われます。
それらは本当に素晴らしい能力です。長年その世界で努力してきた方々には、心から敬意を抱いています。
しかし、多くの経験者は、ある時期になると別の問いを持つようになります。
「もっと強くなるのではなく、もっと効率よく戦うことはできないだろうか?」
私はよく、こんな例えをします。
木を切る人が二人いるとします。
一人は、刃の鈍った斧を使っています。
もう一人は、よく研がれた斧を使っています。
どちらも、木を切り倒すことはできるでしょう。
しかし、よく研がれた斧の方が、少ない力と疲労で、より効率よく目的を達成できます。
斧がよく切れることは、誰にとっても有利です。
ただ、その違いをより大きく実感するのは、
- 身体の小さな人
- 年齢を重ねた人
- ケガを抱えている人
- 圧倒的な腕力に恵まれていない人
です。
身体的な条件が限られるほど、「効率」の価値は大きくなります。
私が考えるFunctional Wing Chunも、それと同じです。
筋力やスピード、パワーを否定するものではありません。
それらがあれば、もちろん大きな武器になります。
しかし、FWCが最初に磨こうとするのは、そこではありません。
まず磨くのは、
- 構造(ストラクチャー)
- ポジション
- タイミング
- 相手の選択肢を減らすこと
- 必要最小限の力で道を切り開く技術
です。
そして、もう一つ大きな違いがあります。
フルコンタクト競技では、鍛え上げられた身体を持つ相手と、強力な攻防を繰り返すことが前提になります。
だからこそ、身体を鍛え、打たれ強さを身につけることには大きな意味があります。
一方、FWCが目指すものは少し違います。
「どうすれば打ち合いに勝てるか」ではなく、
「どうすれば打ち合いそのものを長引かせずに済むか」
を考えます。
相手を力で上回ることではありません。
より良い位置を取り、
相手の選択肢を減らし、
急所へつながる道を作り、
できるだけ少ない力で目的を達成することを目指します。
目指しているのは、
より激しく戦うことではありません。
より効率よく問題を解決することです。
だから私は、Functional Wing Chunは年齢を重ねるほど価値が増していく武術だと考えています。
年齢とともに弱くなるからではありません。
限られた力を、より賢く使うことの大切さを理解できるようになるからです。
パワーは、いつでも大きな武器です。
しかし、効率とは、そのパワーを最大限に生かすための「研ぎ澄まされた刃」なのです。